ヒゲ脱毛は、男性の身だしなみとして人気が出てきましたが、もし途中で解約したいと思った時の対処方法はご存知ですか?意外と知っている人は少ないようです。
実はヒゲ脱毛をやめたいと思ったタイミングによって、解約なのかクーリングオフなのか対応も異なります。そこで今回はヒゲ脱毛の中途解約・クーリングオフについて徹底解説します。
肌トラブルでヒゲ脱毛を続けられないことや、思っていた施術と違うこともあるので、解約方法はしっかりと理解しておくと、不安なく脱毛を契約できるようになりますよ。
目次
解約の方法は【中途解約】【クーリングオフ】の2種類

ヒゲ脱毛の解約の方法は、中途解約とクーリングオフの2種類です。
中途解約は、クリニックやサロンとの契約の内容に合わせて解約手続きをします。クーリングオフは、申込みの撤回や解除を無条件で行える法制度のことです。
以前から脱毛サロンには、クーリングオフがありましたが、クリニックでの脱毛は医療行為とされ、クーリングオフの対象ではありませんでした。
それに対して、「同じ脱毛という行為なのに施術を受ける場所でクーリングオフが適用されないのか」という消費者の声が上がります。2017年12月1日から特定商取引法が改定されたことにより、医療脱毛もクーリングオフが適用されるように変わりました。
中途解約とクーリングオフは別の解約方法なので、よく理解しておきましょう。
【基本】中途解約とクーリングオフの違いとは?

中途解約とクーリングオフの違いについて説明します。
- 中途解約…契約を解除すること
- クーリングオフ…返品や返金をすること
中途解約はサロンやクリニックの規約に則って、解約の手続きをします。解約のタイミングによっては返金がないことも。
クーリングオフは適用できる期間が定められているので、その期間中にクーリングオフを申し出ると、サロンやクリニックは返品や返金に応じなければいけません。
ではそれぞれについて詳しく解説します。
中途解約:契約を解除すること
中途解約とは、脱毛の施術が始まったあとに「やっぱりやめたい」と思った時に行う解約の手続きです。サロンやクリニックのヒゲ脱毛は、特定継続的役務に該当します。
特定継続的役務は、実際に施術を受けてみて、効果を感じなかったら解約してもいいと法律で定められたもののことです。
利用期間(契約期間)が1ヶ月を超え、金額が5万円を超えるものが対象なのでヒゲ脱毛も対象になることが多いはずです。中途解約は、サロンやクリニックの規約に則って行われるので、中途解約を検討した時はまず契約書面を確認しましょう。
解約の有効期限が決まっている場合、解約の申し出が有効期限を超えてしまうと、解約ではできても返金はありません。解約金や違約金がかかる場合もあるので注意しましょう。
クーリングオフ:返品や返金すること
クーリングオフは、契約金額が5万円を超えていて、かつ契約期間が1ヶ月を超えるものが対象です。法定の契約書面が交付されてから8日以内のものであれば、契約を解除でき、返品や返金をしてもらえます。
施術に関連する商品として、購入した美顔器・脱毛器商品なども返品・返金の対象です。ただし健康食品・化粧品・石鹸などの消耗品を使用したり消費したりした場合は、クーリングオフされません。
ヒゲ脱毛の契約とは直接的に関係なく、購入しなくてもコースを利用できる商品は「推奨商品」と言われ、概要書面や契約書に「関連商品」とは記載されません。
これらは返品の対象にならない場合がありますので本当に必要かどうかきちんと判断して購入を決めましょう。
気になる疑問を解決!中途解約に関するQ&A

ヒゲ脱毛を途中で解約したいと思っても、なかなか踏み切れない・言い出しにくいという人もいるかもしれません。解約についてわからないことがあると、自分に不利になるのではないかという気がして解約しづらいですよね。
そこで中途解約についてよくある3つの質問を解説します。
- 中途解約の時の返金について
- 解約時の違約金について
- 解約できないことはあるのかどうか
返金や違約金はどちらも条件次第です。では返金がされる条件や違約金が発生する条件など、詳しく解説していきます。
返金あり?未施術分の金額は返金される!
ヒゲ脱毛を中途解約した場合、返金があるのかどうかは気になるポイントですよね。ヒゲ脱毛を中途解約すると、未開封、未使用の化粧品や契約したコースの未使用分の返金が可能です。
ただし、未施術分すべての返金ではなく、解約手数料も取られます。返金の金額は「未施術分の料金-違約金」です。
基本的に施術を終えた分の料金は、支払った金額を元に計算されます。キャンペーン価格で契約したのに、精算時の金額が通常価格だった場合は、サロンやクリニックと交渉したり、消費者ホットラインなどの相談窓口を利用したりしましょう。
ヒゲ脱毛のお支払い方法によって、返金の時期は異なります。銀行口座への返金は比較的早いですが、クレジットカードの場合はカード会社を通して行われるため時間がかかるので注意してください。
違約金はかかる?2万円以下の違約金が発生
違約金は、法律で決まった金額以上かかることはありません。特定商取引法では、施術が始まる前の段階ならサロン・クリニックともに違約金は2万円までと決まっています。
施術開始後は、脱毛サロンなら2万円または契約残額の10%に相当する額のいずれか低い額、クリニックは5万円または契約残額の20%に相当する額のいずれか低い額となっています。
では、ヒゲ脱毛を解約した場合の返金について考えてみましょう。
【クリニックでヒゲ脱毛を6回72,000円で契約、2回施術後の解約の場合】
- 1回あたりの施術代 72,000円÷6回=12,000円
- 4回分の未施術分 12,000円×4=48,000円
- 違約金の計算 48,000円×0.2=9,600円
⇒5万円より低いので、違約金は9,600円 - 戻ってくるお金は、48,000円−9,600円=38,400円
※計算はすべて税抜き価格
サロンやクリニックによって解約手数料なしで残金を返金してくれるところもあります。
どんな理由でも解約可能!できないパターンなし
ヒゲ脱毛を解約したいと思っても「解約したい理由によっては辞められないかも」「引き留められるのかな」など不安になる人もいるかもしれません。実はどんな理由でもヒゲ脱毛の解約は可能です。
多くのサロンやクリニックでは、引き止めを無理にせず解約の手続きを行ってくれます。
解約の手続き方法は、コールセンターに電話することを求められたり、契約した店舗へ来店が必要だったりとさまざまです。
契約する前に、中途解約することになった時の方法を確認しておきましょう。契約書にも記載があるので、よく読んでおいてくださいね。
ヒゲ脱毛に限らず中途解約には有効期限があることも。有効期限が過ぎてから中途解約を申し出ても、返金はありませんのでご注意ください。
気になる疑問を解決!クーリングオフに関するQ&A

「クーリングオフの名前は聞いたことはあるけど、手続きはどうするのか知らない」という人もいますよね。ここではクーリングオフに関する気になる疑問を解説します。
ヒゲ脱毛のクーリングオフでよくある質問は以下の3つです。
- 脱毛サロンでもクリニックでもクーリングオフできるのか
- 契約後いつまでなら適用されるのか
- クーリングオフの申請方法はどのようにすればいいのか
ヒゲ脱毛を契約した直後ならサロンでもクリニックでもクーリングオフの対象です。では詳しく解説していきます。
エステやクリニックの契約もクーリングオフ可能◎
クーリングオフとは、一度購入や契約をしてしまったものに対し「冷静になって考え直す(クーリング)」する期間を置き、必要な手続きを経ればキャンセルをすることができる制度です。
脱毛サロンでのヒゲ脱毛も、クリニックでのヒゲ脱毛もクーリングオフの対象となっています。「当日に契約するとお得だから」と誘われて契約してしまっても、契約後8日以内なら契約の解除ができます。
学生さんでももちろん適用できるので、言われるがままにサインしてしまった…と思った時は早めに対応しましょう。期間内に施術を受けていても対象です。
- 契約期間…1ヶ月以上
- 契約金額…5万円を超えるもの
上記の契約に含まれるヒゲ脱毛ならクーリングオフでき、全額返ってきます。関連商品と呼ばれる、施術に必要だといわれて購入した商品も対象ですよ。
申込みは次の週の同じ曜日まで!原則、契約後8日以内!
クーリングオフの申し込みは原則8日以内です。契約書を交わした日や申し込みをした日、商品を購入した当日を1日目として数えます。
申し込み日や購入日の翌日からではありませんので、手続きを始める際にはチェックをしておきましょう。クーリングオフの申し込みは次の週の同じ曜日までと覚えておくと、わかりやすいですよ。
クーリングオフは、中途解約と異なり、必ず書面での手続きとなります。手続きを行う時は、ヒゲ脱毛の契約書面に載っているサロンやクリニックの連絡先を確認しましょう。
契約書面には、クーリングオフについての事項を載せることが必須となっているため、契約書に記載があるかどうか契約を交わした時に必ず確認してください。
クーリングオフの申請方法って?ハガキを出すだけ
クーリングオフの申請方法は、指定された連絡先の住所に郵送で送るだけです。ハガキは、トラブル回避のため「特定記録郵便」または「簡易書留」による送付がおすすめです。
また、書いたハガキは両面コピーをして、返金されるまで控えを保管しましょう。
ハガキに記載する内容としては以下が挙げられます。
- 契約解除の旨
- 契約日
- 契約プラン名
- 金額
- サロンやクリニックの名前・店名・担当者など
- 返金を希望する口座情報
- 通知日
当日の消印は有効です。書面が届き次第、サロンやクリニック側で対応し返金が行われます。返金までの期間は契約書面に書いてあるので確認してください。
ヒゲ脱毛の支払いをクレジットカードで分割して支払う場合、カード会社にも一報入れておけば安心です。一度電話し、クーリングオフしたことを伝えてみましょう。
【必読】ヒゲ脱毛でよくあるトラブルまとめ

ヒゲ脱毛でよくあるトラブルを事前に知っておくと、落ち着いて対応でき、クーリングオフや中途解約を選びやすくなります。よくあるトラブルは以下の3つです。
- 施術を受けたら増毛化・硬毛化してしまった
- スタッフから受けた説明と実際の施術が違う
- 強引な営業で無理に契約させられた
硬毛化や増毛化は照射の出力を変えながら脱毛し続けると、すぐに抜けて改善するので、サロンやクリニックと相談しながら、解約するかどうかは選びましょう。
スタッフとの説明の相違や強引な営業で困った時は、クーリングオフや中途解約してくださいね。では詳しく説明します。
トラブル1:逆に増毛化・硬毛化してしまった
施術時の光の照射が原因といわれている増毛化や硬毛化。症状としては、脱毛を受けた部位のムダ毛が増えたり太くなったりすることをいいます。産毛が多い部位ではよくあることなので、サロンやクリニックに相談すると対応してくれますよ。
特にクリニックは、硬毛化の診断が出ると、無償で施術をフォローしてくれるなどのケアもあります。契約時にどのような対応があるのか、確認しておくと安心ですね。
硬毛化や増毛化が気になった時は、まずサロンやクリニックに相談してください。出力や脱毛機を変えて対応してくれることが多く、照射し続けることで直に毛は抜けます。
ただし、相談した時の対応に納得がいかない時は、中途解約を検討しましょう。
トラブル2:スタッフの説明内容と実際の施術内容の相違
ヒゲ脱毛を受けてみたら、スタッフの説明内容と実際の施術内容が違うというトラブルもよくあります。
ヒゲ脱毛の範囲は、頬や鼻下など複数の部位に分かれています。別々に契約して脱毛すると高額になってしまうため、サロンやクリニックごとにヒゲをまとめて脱毛できるコースを用意し、お得にヒゲ脱毛できるようになっているのです。
しかし、カウンセリング時には5部位脱毛すると言われたのに、実際には3部位しか脱毛してもらえなかったなどのトラブルもあります。
日焼けや肌の状態によって特定の場所の脱毛ができないということはありますが、契約と違うと思った時はきちんと説明を求めましょう。1回目の施術を受けても、期間内であればクーリングオフもできますよ。
トラブル3:強引な営業で無理に契約をさせられた
ネットなどで見た金額でヒゲ脱毛ができると思って、無料カウンセリングに行ったら想像以上に高額になったなどの話も多いです。
さまざまな営業トークがあります。あれこれ説明されているうちに、高額になってしまったという話もあります。特にケア用品は、あったほうがいいと言われて買ってしまうことも。
1番いいのは希望しないものはその場で断り、必要なものだけ契約することなのですが、営業トークの押しに負けて契約してしまった場合は、クーリングオフをしましょう。
まとめ|クーリングオフや中途解約をしないために下調べを!

脱毛サロンでも、クリニックでもヒゲ脱毛をクーリングオフしたり、中途解約したりすることが可能です。
クーリングオフは、契約した日から8日以内に、必要な項目を書いてハガキを送ります。中途解約は、有効期限ないならどんな理由でも可能です。違約金を払う必要がありますが、残っている施術代が返ってきます。
でもできればクーリングオフも中途解約をせず、ヒゲ脱毛を完了させたいですよね。まずはクリニックやサロンについてよく下調べをし、ヒゲ脱毛のプランや料金を把握することが大切です。
もし無料カウンセリングで違和感があったら、そのまま契約せずに保留するのがおすすめです。自分が気持ちよく納得して通えるサロンやクリニックで契約しましょう。