脱毛の施術は、肌に光を当てるため、施術後のトラブルが絶対にないとは言い切れません。肌トラブルの一例が硬毛化です。硬毛化が起きるかどうかは個人差があり、まったくならない人もいます。
原因はまだ解明されていないため、適切な予防や対策ははっきりとしていません。なってしまった時に慌てないように、脱毛を始める前に硬毛化のリスクや、できてしまった時の対処法を知っておくことが大切です。
そこで今回は、硬毛化について徹底解説します。これを読めば、もし硬毛化が起きてしまっても落ち着いて対処できますよ。
目次
硬毛化とは?脱毛前に比べて毛が太く濃くなる症状

硬毛化とはどのような症状なのでしょうか。硬毛化とは、今まで毛が薄かったところから太く濃い毛が生えてくることです。
まだ原因は明確になっていませんが、有力な理由として、脱毛サロンや医療レーザー脱毛時の光の照射が原因といわれています。
医療レーザー脱毛で硬毛化が起きる確率は1〜10%程度、元から照射の弱い脱毛サロンや家庭用脱毛器ではもう少し高くなるようです。
どういう人が硬毛化になりやすいかは、原因同様はっきりとしていませんが、念のため注意が必要な人を紹介します。
- 痛みに弱いけど施術の時は我慢しがちな人
- ホルモン治療のサプリや薬を飲んでいる人
- 脱毛後の赤みやかゆみが長引く人
上記にあてはまる人は、脱毛時に肌への負担が強いため、硬毛化するリスクが上がるといわれています。
【体験談】メンズ脱毛で硬毛化はよくあること!

メンズ脱毛で人気な部位は、ヒゲの脱毛です。ヒゲは太くて濃い毛が生えていますが、アゴや首の周辺、もみあげのあたりだと硬毛化するリスクがあります。
ヒゲの硬毛化は、あるクリニックの調査によると、ヒゲ脱毛を受けた16歳~52歳までの男性のうち約10%に見られた症状です。
10人に1人は起きるので、クリニックやサロンでも硬毛化に対する改善策を用意しています。気になった場合は相談しましょう。
なぜ硬毛化が起きるの?はっきりした原因は不明…

硬毛化が起きる医学的な根拠はわかっていません。有力な説として、脱毛時の光照射が細胞へのダメージではなく、細胞を活性化させて毛が太くなるのではないかといわれています。
硬毛化しやすい部位は、産毛が多いところです。産毛はメラニンが少ないため、光照射による熱の発生が弱く、硬毛化のリスクが高まっているようです。ただ硬毛化は、対処すれば治るので安心してくださいね。
ここでは、現時点でわかっている硬毛化の原因について詳しく解説していきます。
光脱毛や医療レーザー脱毛の熱量で毛根が活性化?
光脱毛や医療レーザー脱毛では、強い光をあてることでメラニンに熱を発生させます。その熱が毛根や毛が生えるための細胞を弱らせたり、破壊したりすることで脱毛される仕組みです。
光は黒い部分に反応するため、太い毛や濃い毛は脱毛しやすいのですが、産毛や色素が薄い毛はメラニンが少なく、熱の発生が十分起きないと考えられます。
硬毛化は、逆に熱が刺激となってしまい、活性化してしまうことで毛が太くなったり濃くなったりすると考えられています。光脱毛でも医療レーザー脱毛でも起こるといわれていますが、照射のパワーが弱い光脱毛の方がリスクはあるようです。
硬毛化に対する対応はサロンやクリニックごとに決まっているので、事前に確認しておきましょう。
産毛が多くある部位で起こりやすい!肩や腕の上部など
硬毛化は、全身すべてで起こる可能性がありますが、特に産毛が多い部位で起こりやすいといわれています。
【硬毛化しやすい部位】
- 耳の下
- うなじ
- 肩
- 上腕
- 背中
- 太もも
- 腰
- 臀部
- ヒザ上
ワキやヒザ下のように、毛量が多く太さもある部位では硬毛化しにくいようです。そうはいっても、ヒゲ脱毛時に一部毛の薄かった頬や首あたりで濃くなることもあるので、硬毛化するかどうかは個人差があります。
産毛が多い部位を脱毛する時は、硬毛化した時に目立つかどうかや、硬毛化するリスクを踏まえて脱毛するかどうかを検討してみてください。
たまに脱毛していない部位で毛が濃くなったことを心配される人もいるようですが、ホルモンのバランスの影響で、たまたま濃くなることもあります。脱毛していない部位は心配いりません。
硬毛化以外にも?脱毛後の毛に影響がみられる現象

硬毛化以外の脱毛後のトラブルは、他にどのようなものがあるのでしょうか。ここでは毛の変化に特化してご紹介します。
まずは多毛化・増毛化です。毛が増えることで目立つようになることをいいます。また脱毛時に毛の燃えかすが毛穴に残ってしまい、青ヒゲが生えているかのような状態が続く、泥棒ヒゲも気になるトラブルです。
どちらも脱毛しているうちに改善するので、心配しすぎることはありません。では多毛化・増毛化や泥棒ヒゲについて詳しく解説します。
多毛化・増毛化|毛が目立つため増えたように感じる
多毛化・増毛化とは、脱毛により毛が増えることをいいます。毛穴の数は、脱毛前後で変わることはありませんが、ひとつの毛穴から複数の毛が生えることで毛量が増えたように見えるようです。
これもはっきりと原因はわかっていませんが、硬毛化と同じように、脱毛サロンや医療レーザー脱毛の光照射が原因と考えられています。硬毛化同様、リスクを0にすることは難しく、起きる可能性は誰にでもあります。
必ず毛が増えるのであれば薄毛治療に生かせそうですが、そうではないので、太い毛や濃い毛で起きる可能性も否定できません。
多毛化・増毛化のリスクは、脱毛を行う上で避けては通れないので、必ず脱毛サロンやクリニックで対応を確認しておきましょう。
泥棒ヒゲ|髭が抜け落ちるまで通常より濃くみえる
脱毛サロンや医療レーザー脱毛では、ヒゲを脱毛してから1〜3週間で毛が抜け落ちます。泥棒ヒゲとは、焼かれて炭となった毛が抜け落ちるまでの通常よりヒゲが濃く見えることをいいます。
- レーザーの熱で焦げた毛が毛穴に残っている
- 肌の炎症により、毛穴が腫れてしまい、脱毛した毛が埋もれている
- 成長期に入ったばかりの毛は根強いため、施術後もしばらく残っている
泥棒ヒゲは毛穴の中に残っていることが多いので、ヒゲ剃りなどでは取ることができないといわれています。3週間も経てば自然と抜け落ちるので、少しだけ我慢しましょう。
無理に抜いてしまうと埋没毛や毛穴の炎症のリスクを高めてしまいます。泥棒ヒゲの見た目が気になる時は、マスクなどで隠すのがおすすめです。
【必読】硬毛化になった時の3つの対処法

硬毛化した時はどのような対処方法があるのでしょうか。ここで3つご紹介します。
- 脱毛機の出力を強めたり弱めたりする
- 細い毛になるまで脱毛を休む
- 脱毛機を変えたり、ニードル脱毛に変えたりする
硬毛化する時は、出力が合っていないとも言えるので、出力を上げたり下げたりして調整してみましょう。毛周期に合わせて脱毛を休んでみて、太い毛が抜けてから脱毛をまた始めるのもひとつの方法です。
脱毛機を変えたり、ニードル脱毛に変えてもいいですね。ではそれぞれを詳しく説明します。
① 出力を調整|強い?弱い?どちらでも効果は期待OK
硬毛化に気づいたら、サロンやクリニックに相談して出力を変えてもらいましょう。出力を上げた場合、すでに太くなった毛は反応がよくなっているので、すぐ抜けるといわれています。
ただし出力を上げると、肌への負担が増えるので痛みを我慢しないように気をつけてください。出力を上げても他の毛穴から太い毛が生えてくる可能性もあるので、経過を見ながら調整する必要があります。
出力を下げた場合、太くなった毛は反応しやすくなっているので、他の毛穴を刺激せずに、脱毛できるといわれています。新たに硬毛化する可能性を下げることができますが、出力が弱いと強い毛が抜けないという可能性も。
出力を下げるときも経過を見て、改善しているかどうかを確認しましょう。
② 脱毛を休む|毛周期を考えて細い毛に戻るのを待つ!
硬毛化になった時に、その部位の脱毛を休むと元に戻ることがあります。施術しないことで刺激がなくなり、毛の細胞が元に戻るようです。
毛には毛周期があり、毛が生えたり抜けたりする周期があります。硬毛化した今の毛が抜けるのを待って、次に生えてくる毛の状態を見ながら脱毛を続けてもいいかもしれません。
ただ脱毛を休んだ場合、半年から1年待つことになるので、他の脱毛部位との脱毛の回数に違いが生まれてしまいます。
特に全身脱毛だと、他の部位の照射で契約した回数を消化してしまうため、硬毛化したところを休ませるとそこだけ脱毛できないこともあり得ます。
脱毛を休むと悪化することはありませんが、他の部位の契約で脱毛回数はどうなるのかを事前に確認しておきましょう。
③ 脱毛方法を変更|脱毛機を変えてみる&ニードル脱毛
脱毛機を変えて、蓄熱式の脱毛機にするのもおすすめです。蓄熱式の脱毛機とは、レーザー脱毛のように毛根の細胞を破壊するのではなく、毛の生成や栄養を与える「バジル領域」という組織にダメージを与えます。
バジル領域が破壊されると、毛を成長させることができなくなるので脱毛の効果が出るという仕組みです。蓄熱式の脱毛機は、毛根を刺激しないので硬毛化のリスクが低いといわれます。
ニードル脱毛も硬毛化しない脱毛方法といわれます。ニードル脱毛は、毛穴に直接、電気針を差し込み、弱い電流を流すことで毛根を破壊する脱毛方法です。確実に脱毛できますが、痛みが強く、費用も高額になりがちです。硬毛化した部位のみ使うなど検討してみてください。
【重要】知っておきたい!硬毛化にならない為の対策

硬毛化になる原因はわかっていませんが、対策を取ればなりにくくなるといわれています。ここでは2つ紹介します。
- 医療レーザー脱毛を選ぶ
- 硬毛化の保証があるクリニックを選ぶ
脱毛サロンや家庭用脱毛器はどうしても照射のパワーが弱いため、硬毛化のリスクが上がります。その点、医療レーザー脱毛は照射のパワーが強いので、硬毛化を防ぎたい人におすすめです。硬毛化が心配な人は保証のあるクリニックを選びましょう。
では、対策について詳しくご紹介します。
医療レーザー脱毛を選ぼう!脱毛機もチェック
硬毛化は、アプローチする方法によってリスクを抑えることができます。硬毛化しにくいといわれる脱毛機別に特徴をご紹介します。
脱毛方法 | 特徴 |
メディオスターNeXT
(蓄熱式) |
効果を実感しやすい脱毛機。蓄熱式なので硬毛化のリスクが少ない。痛みもほぼ無痛〜温かさを感じる程度 |
ヤグレーザー | 痛みが強めだが、脱毛の効果は抜群。ヤグレーザーは波長が長く、皮下組織の深いところの毛にまでしっかりレーザーが届くので、硬毛化しにくい |
SHR脱毛 (サロンの光脱毛) |
光脱毛を行う脱毛機のひとつ。バジル領域を含む毛包全体に熱を加えて脱毛するため、硬毛化しにくい。 |
産毛が多いところを脱毛したい場合は、サロンやクリニックで使っている脱毛機を事前に確認してみましょう。硬毛化がみられた場合、サロンやクリニックで対処はしてくれますが、脱毛機の指定を受けているかどうかも聞いてみると安心です。
硬毛化の保証があるクリニックを選ぼう!

硬毛化はよくあるので、クリニックでは硬毛化に対する保証をしています。例えばメンズリゼクリニックの場合、硬毛化した場合、1年間の再照射を無料で行っています。
メンズリゼの硬毛化への対応
- 医療レーザー脱毛をしている
- 硬毛化と診断されると、1年間再照射が無料でできる
- 硬毛化しづらいといわれる脱毛機を使用
メンズリゼクリニックは、硬毛化へのケアが厚く、安心してお任せできます。硬毛化は、男性が脱毛する上で避けては通れないリスクです。クリニックによっては、硬毛化した部分だけニードル脱毛にする、脱毛機を変えるなどの対応を用意しています。
硬毛化しても対応があれば安心ですね!契約前に硬毛化に対するどのような保証があるのか、クリニックに確認しましょう。
無料カウンセリングではじめに相談してみよう!

脱毛サロンやクリニックは、契約前に無料カウンセリングを用意しています。脱毛の契約コースの内容や費用、脱毛完了までの期間などを説明してくれます。
脱毛に関する不安や気になることを質問することもできるので、硬毛化やその他の保証について確認してみましょう。
無料カウンセリングの場で契約すると、お得になるキャンペーンを用意しているクリニックやサロンがあります。ただその場での契約は必須ではなく、ホームページでも「無理な勧誘をしません」と宣言しているところが多くあります。
断るのが苦手な人は、無理な勧誘をしないと書いてあるサロンやクリニックがおすすめです。契約に迷った時はその場で決めずに、他のサロンやクリニックの無料カウンセリングに行ってみましょう。
まとめ|硬毛化の心配はいらない!

せっかく脱毛して整えようとしている部位に、今までと違う太い毛が生えてきたら、嫌ですよね。脱毛をする時に絶対にないとは言い切れない硬毛化。原因もまだわかっていないため、完全に予防することはできません。
硬毛化が心配な人は、クリニックの医療レーザー脱毛を選ぶようにしましょう。レーザー脱毛なら出力が強く、硬毛化に対する保証も多いので安心です。
またスタッフの腕に左右されるともいわれるので、実績が多いクリニックやサロンを選ぶようにするのもおすすめです。肌の状態や肌ストレスを見極め、適切な出力で脱毛をしてくれます。
そうはいっても硬毛化した毛も、脱毛し続けたり、一時的に照射を休んだりすると抜けます。必要以上に心配しないでくださいね!