エチケットとして必要なヒゲ剃り。毎日のようにヒゲの処理をしていると、かゆみやヒリヒリとした痛みなど、カミソリ負けに悩まされることも。
カミソリ負けをしてもヒゲ剃りを止めるわけにもいかず、続く肌荒れに悩んでいる人もいますよね。
そこで今回は、カミソリ負けについて徹底解説します。カミソリ負けを起こさないための対策や、起きてしまった時の解決策なども紹介!
かゆみや痛みが続く辛い状態を解決するきっかけにしてください。
目次
カミソリ負けって?一般的なムダ毛処理の肌トラブルの総称

カミソリ負けとは、カミソリを使ったムダ毛処理トラブルの総称で、様々なトラブルが含まれています。
カミソリ負けに含まれる症状は以下が挙げられます。
- 肌のかゆみや赤み。湿疹やじんましん
- 毛嚢炎(もうのうえん)
特に多いのは、赤みやかゆみです。カミソリで肌がダメージを受け、かゆみや赤みに悩まされたり、ヒリヒリとした痛みになる人もいます。
毛嚢炎は、ヒゲ剃りでできた傷に雑菌が入り込み、炎症を起こした状態のことです。ではそれぞれの症状について詳しく説明します。
肌のかゆみや赤み|進行すると湿疹やじんましんが出る
カミソリ負けのよくある症状が肌のかゆみや赤みです。カミソリの刃により、どうしても角質が削られてしまうので、皮膚のバリアが損傷して肌のかゆみや赤みの原因になります。
乾燥肌の人ほどなりやすく、アルコールが入った化粧水などが染みることも。保湿成分が多く、低刺激のスキンケアで、弱った肌を労わるようにしましょう。
皮膚のバリアが損傷した状態が続くと、アレルギーによる赤みやかぶれなどの症状が出ることもあります。カミソリの刃の金属部分や、洗顔石鹸、ヒゲ剃り用のフォームなどの刺激で湿疹や蕁麻疹が出るように。
そうなると肌は常に赤く、かゆいからと掻いてしまうと血が出るなどますます悪化してしまいます。進行したときは皮膚科で相談しましょう。
毛嚢炎|白ニキビのようなプツプツができる…
毛嚢炎とは、皮膚のバリアが損傷され、毛嚢に細菌が入り込んで起きる症状のことです。白ニキビのようなプツプツとした腫れ物ができ、黄色ブドウ球菌などが感染すると「おでき」のように腫れてしまうこともあります。
毛嚢炎は患部を清潔にして、1週間ほど様子を見ると自然に治ります。しかし、肌の状態が悪かったり、毎日のヒゲ剃りで刺激が続いたりすると、なかなか治りません。その場合は薬局で市販されている薬を塗りましょう。
市販薬は、非ステロイドの軟膏がおすすめです。「オロナイン」などを塗ってケアをしましょう。市販薬を使っても治りが悪い時や、痛みやかゆみが出ている時は、皮膚科に相談してください。
処方された薬を使えば市販薬より炎症を抑える効果が高く、早く治ります。
なぜカミソリ負けが起こるの?考えられる3つの要因

人によっては頻繁に起きてしまうカミソリ負けですが、なぜカミソリ負けは起きるのでしょうか。考えられる要因は3つあります。
- 刃の切れ味の悪さや、衛生面などカミソリに問題がある
- シェービング時に肌の角質も落とされ、ダメージを受けやすくなる
- 剃る前の準備や剃り方などが正しくない
思い当たることはありましたか?カミソリを使うと角質を削ってしまうため、肌は敏感な状態になります。
肌が弱った状態で、カミソリに問題があったり剃り方が正しくなかったりすると、肌はさらにダメージを受けて荒れる原因になるのです。ではそれぞれを詳しく解説します。
① カミソリに問題あり!刃の切れ味の悪さや衛生面
カミソリ負けの原因として考えられるのが、カミソリそのものの問題です。ヒゲを剃るカミソリはどこで保管をしていますか?ヒゲ剃りをしやすいので、シャワーを浴びる時や洗顔時に、一緒にシェービングをする人も多いですよね。
使った後、湿度が高いお風呂場や洗面所にカミソリを放置すると、刃がサビたり菌が繁殖したりします。肌に悪影響になりカミソリ負けの原因になるので気をつけましょう。
何度も使用したカミソリの刃は切れ味が悪くなり、ヒゲがなかなか剃れません。その結果、力を入れて剃ってしまったり何度も同じところを剃ったりしてしまい、肌にダメージを与えやすくなります。
めんどくさかったり忘れたりしがちですが、カミソリの刃は定期的に交換してください。
② 肌の角質も落とされて敏感肌に!刺激に弱い
どんなにケアを行っても、カミソリを肌にあてると肌の角質が削られます。肌の角質の役割は、皮膚の最も外側で外部の刺激から肌や身体を守る「バリア機能」と、肌内部の水分を保つ「保湿機能」の2つです。
角質が削られるとバリア機能が弱まるため、刺激に弱く、カミソリによる刺激が赤みやかゆみへとつながります。場合によっては毛嚢炎やニキビになることも。
保湿機能も失われるため、肌が乾燥しやすくなります。乾燥した肌はよりダメージを受けやすいので、ヒゲを処理するほどカミソリ負けが悪化しやすくなるのです。
ヒゲ剃り後はメンテナンスが重要です。アフターローションなどを使用すれば、潤いを保ってくれる効果が期待できます。しっかり肌を守りましょう。
③ 正しい剃り方ではない!準備・剃る方向・力加減
カミソリを使ったシェービングの仕方が間違っていると、肌にダメージを与えます。ヒゲ剃りを乾いたヒゲにいきなり行ってはいませんか?乾いた状態のヒゲは硬く、硬い状態でシェービングをすると無理やり剃ることになり、肌にダメージを与えやすくなります。
剃る方向も重要です。深く剃れるからと、毛の流れの逆からいきなり剃るのは肌を傷めます。ヒゲ剃りのスタートは、毛の流れに剃って剃るようにしましょう。
何度も同じところを剃ったり、剃れないからと力を入れたりするのもカミソリ負けの原因です。カミソリのあて方は、優しく、刃の切れ味に任せて剃るようにしてください。
ヒゲを柔らかくする準備を行い、シェービングクリームなどで肌を保護すると、剃りやすさは随分と変わりますよ。
もしカミソリ負けが起きてしまったときの解決方法

カミソリ負けが起きてしまった時はどのようにすればいいのでしょうか。ここではカミソリ負けの対処法をご紹介します。
- かゆみが出たら冷やして落ち着かせる。その後、効果的な塗り薬でケアを。
- とにかく肌を清潔に!刺激しないように優しく洗い、保湿ケアをする。
かゆみが出たらまず冷やしましょう。その後、市販薬でいいので塗り薬を。カミソリ負けした肌を清潔にすることも大切です。肌を刺激しないように洗顔時は優しく洗ってください。
ではそれぞれの解決方法について詳しく説明します。
かゆみは冷やして落ち着かせる ⇒ 効果的な塗り薬
湿疹などが出て赤くなってしまった時や、かゆみがある時は肌を冷やしましょう。保冷剤や冷やしたタオルを患部に当てます。
かゆみや赤みは、炎症が起きている状態なので、冷やすと落ち着いてきますよ。かゆいからと掻いてしまうと出血や傷になるので注意しましょう。
冷やした後は、効果的な薬を塗ります。薬の選び方をまとめました。
どの薬を使えばいいかわからない時 |
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殺菌・抗菌効果がある |
炎症を起こしている時 |
※必ず用法・容量を守って使ってください |
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肌を清潔に保つ!優しく洗う&しっかり保湿ケア
カミソリ負けした肌は炎症しているので、優しく洗うようにしましょう。敏感な肌にとっては、洗顔料やシェービングクリームなども刺激になります。カミソリ負けしやすい人は、低刺激のタイプや保湿剤が入っているタイプに変えるのもおすすめです。
洗顔後は、しっかり保湿ケアをしましょう。洗顔後の肌は、肌の水分がとられ乾燥しています。保湿剤でおすすめなのは、ニベアやユースキン、ワセリンなど。特にワセリンは余計な成分が入っていないので、弱った肌にも安心です。
タオルで拭く時も、擦らないように注意してください。そっと顔に当てて水分を拭き取りましょう。タオルを共有している場合、人の皮脂や汚れが付着して雑菌が繁殖している可能性もあります。
洗顔後に使うタオルは、洗濯済みの清潔なものを使いましょう。
カミソリ負けを起こさないために!すぐにできる3つの対策

カミソリ負けの原因と解決策がわかったところで、カミソリ負けを起こさないための対策をご紹介します。
- カミソリの刃を定期的にチェック
- 肌に合ったシェービングフォームやジェルを使う
- 正しいヒゲ剃りの方法でシェービングする
どれもすぐできることばかりです。シェービングフォームはヒゲを剃りやすいように柔らかくしてくれるだけではなく、肌を傷めないように保護の役割もしています。
自分に合うシェービングフォームなどを使い、切れ味のいいカミソリの刃で正しい剃り方をすれば、カミソリ負けしにくくなりますよ。では詳しく解説します。
① 刃を定期的にチェック!清潔な状態で保管しよう!
カミソリ負けを防ぐために、カミソリの刃は定期的に交換しましょう。使い捨てカミソリの場合は、1回だけの使用で捨て、何度も使わないようにしてください。
交換型のカミソリの場合、刃の交換の目安は2週間から1ヶ月に1度です。使ったら必ず洗って、シェービングフォームなどをしっかり流し、水気を拭き取ります。
水気がついていると刃を傷める原因になるので、拭き取った後は、湿度のないところで保管しましょう。刃の交換は忘れがちなのでストックがあると、いつでもすぐ交換できます。
電気シェーバーの場合、頻繁に交換する必要はありませんが、刃の洗浄などのケアはしっかり行ってください。皮脂汚れやヒゲのクズを落とし、清潔な状態と保ちましょう。
電気シェーバーの刃の交換の目安は、年に1,2回です。
② 肌に合ったシェービングフォームやジェルを使おう!
肌とカミソリの摩擦を減らすようにすると、カミソリ負けを防ぐことができます。摩擦ダメージを最小限にするために、自分の肌に合ったシェービングフォームやジェルを使いましょう。
シェービングフォームやジェルは、ヒゲを柔らかくして剃りやすくします。ヒゲが濃い人でも柔らかくなるようなタイプもあるので毛質に合わせて選ぶのがおすすめです。
メントールが入っているタイプはスーッとした清涼感が気持ちいいですが、肌の刺激となるので、肌が弱い人は避けた方が安心です。敏感肌の人は、低刺激タイプを選ぶようにしましょう。
カミソリ負けを防ぐための保湿成分や、肌の炎症を抑える成分が入ったシェービングフォームを使うと、よりカミソリ負けしづらくなります。
③ 正しい髭剃り手順は?準備からアフターケアまで紹介
正しいヒゲ剃りの手順をご存知でしょうか。正しく剃るとカミソリ負けしづらくなりますよ。
- 肌を温めてヒゲを柔らかくする。蒸しタオルがおすすめ。
- 清潔なカミソリやシェーバーを用意する。
- 自分に合った専用のシェービングクリームなどを塗る
- 優しくカミソリを滑らせるように剃る。剃る順は順剃り→逆剃りで。最後に肌をひっぱりしっかりと剃る。
- ヒゲ剃り後は保湿ケアをする
- 使用後のシェーバーは水気をとって保管
ヒゲは水分を含むと柔らかくなります。特に蒸しタオルで温めるとヒゲを芯から柔らかくでき、蒸気で毛穴が開くことで深剃りしやすくなります。
肌に負担をかけることなくヒゲ剃りができるので、T字型のカミソリを使っている人に大変有効です。
【必見】剃る以外の脱毛方法もオススメ!

カミソリ負けしやすい人は、肌を守るために、カミソリで剃る以外の脱毛方法を検討してみましょう。
カミソリ以外のヒゲの処理の方法としておすすめなのは、電気シェーバーを使うこととヒゲ脱毛です。
電気シェーバーは、カミソリと異なり刃が直接肌に触れないので、肌への負担が軽減されます。自己処理そのものから解放されたい人は、脱毛サロンやクリニックでヒゲ脱毛をしましょう。
では、それぞれの脱毛方法について詳しく解説をします。
電気シェーバー|カミソリに比べて肌への負担を軽減!
電気シェーバーは、刃が肌に直接触れにくいのでカミソリ負けしづらくなります。T字のカミソリよりはダメージが少ないのでおすすめです。
ただし強く肌に押し付けると摩擦で炎症を起こしてしまうので、気をつけましょう。特にT字カミソリを使っていた人は、カミソリの時は肌が切れるので慎重に剃っているのですが、電気シェーバーになると無意識に力を入れがちです。
電気シェーバーは、肌に押し付けても切れないので、つい何往復もしたり押し付けたりしてしまいます。電気シェーバーを使う時も、肌に優しく添えるくらいの力加減がコツです。
電気シェーバーを選ぶ時は、洗浄機が付属している物を選ぶとお手入れが楽になります。セットするだけで洗浄から乾燥までしてくれるタイプもありますよ。
サロン・クリニック|脱毛で面倒な自己処理から解放!
毎日の自己処理にわずらわしさを感じている人は、脱毛サロンやクリニックでのヒゲ脱毛がおすすめです。
ヒゲ脱毛について脱毛サロンとクリニックを比較してみましょう。
脱毛サロン | クリニック | |
脱毛方法 | 光脱毛 | 医療レーザー脱毛 |
1回あたりの料金 | 1〜2万円 | 2〜3万円 |
ツルツルになるまでの回数 | 15〜18回(2年半〜4年) | 10〜12回(1年半〜2年半) |
メリット | 痛みが少ない |
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デメリット | 効果を感じるまでに時間がかかる | 痛みを感じやすい |
早く効果を感じたい人は、クリニックで医療レーザー脱毛をしましょう。自己処理が不要になったと感じる人が多いのは5〜6回です。
ただヒゲ脱毛は痛みを感じやすいので、痛みに弱い人は脱毛サロンで脱毛しましょう。
まとめ|正しいケアでカミソリ負けから卒業しよう!

赤みやかゆみが出る、カミソリ負け。毎日のように続くとつらいですよね。カミソリ負けには原因があるので、カミソリ負けしやすい人はカミソリの刃の交換サイクルや、正しい剃り方を見直してみましょう。
カミソリの保管方法も大切です。T字カミソリをお風呂場や洗面所に濡れたまま放置せず、水分を拭き取りましょう。電気シェーバーの場合、皮脂汚れやヒゲのカスが溜まるので掃除をしてください。
カミソリを使えば肌はどうしても削れてしまいます。カミソリ負けにならないためには、シェービング後のケアが重要です。低刺激で保湿効果の高いスキンケアをして、肌を守りましょう。
カミソリ負けに悩んでいる人にやってみて欲しいのは、蒸しタオルです。ヒゲを柔らかくするだけではなく、毛穴を開き深剃りもしやすくなります。肌への刺激が減るのでぜひやってみてください。